山と都会と時々、建築

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登山で自然の雄大さを感じ…都会で人間の営みを建築から見る…そんなブログです

国宝 薬師寺 …動画始めました!

コロナ禍で人と会う機会が極端に減った近年ですが、久しぶりに友達や仕事関係の人に会うと「最近ずっと海外に行っているんですか?」と聞かれることが多くて冗談だとは思っているのですが、「いやいや、こんな状況で海外は行かないですよ!」というくだりが挨拶になってしまっています。原因は、インスタグラムで写真をアップロードする時に場所を記入するとfacebookとの連携で今いる場所になってしまっているようで…以後気をつけています。基本的にはリアルタイムでSNSなどにはアップしないので実際には写真を撮った日とかなり時間差があります。そうです、イシウエは日本にいます笑。

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そんなこんなで今回は日本の国宝建築のお話です。もともと古い建築は好きなので学生の時から個人的に見学に行っていました。ただコロナ禍で海外旅行が絶望的な状況で改めて日本の建築を見たくなって最近は京都、奈良に時間があればあれやこれやと見に行っています。教科書に載っている建築が身近にある幸せは関西圏外の出身者である私は心躍る感じはあります。

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そして今回は奈良に残る国宝薬師寺です。もちろん世界遺産にも登録されています。とくに1枚目の中門から見た左右対称の伽藍配置は美しいな!と思います。

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国宝は建築単体を指すので、実は写真左の東塔が国宝になります。2009年から2020年12月まで解体改修が行われていて、とても綺麗な状態を見ることが出来ました。まあ、ちょっと綺麗すぎて個人的には違和感ありありだったんですが、東塔は奈良時代から現存する塔で相輪を含めば34.1mもあり10階建てのビルぐらいの高さです。右側の西塔は1981年に再建されたもので窓の違いなどはあるものの新旧並べるとちょっと感動しますね。因みに東塔の白い壁は改修されたものでオリジナルの意匠は西塔の方らしいです。

1枚目の写真を見るとなんとなく西塔(北に向かって撮っています)の方が若干高くなっているんじゃないかと思うのですが、これは敢えて30cm高く作られています。この塔を作った宮大工棟梁「西岡常一」氏はとてもかっこいい棟梁で逸話は沢山あるので興味があれば調べて欲しいのですが、棟梁曰く500年後に東西の高さが同じになるように計算して作られています。もう痺れますね!500年というスケールが本来の建築時間なんだと考えさせられました。

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金堂に入るための行列です。現在はコロナ禍で金堂に入るには人数制限が行われています。右側に東塔が見えます。威風堂々とした佇まいですが、とくに屋根と裳階(もこし)がとてもかっこいいです。薬師寺の仏塔は六重塔に見えますが三重塔です。この三つの大屋根の下にある小さな屋根が裳階と呼ばれるもので、例えば法隆寺五重塔にもあるのですが初重だけで各層にあるのはとても珍しく、とても優雅な仏塔だと思います。惚れ惚れします。

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と言うわけで薬師寺のことを書いてみました。薬師寺もずっと見たかったのですが、微妙に行くには一苦労な感じで今回行けて本当によかったです。一番最初に行く機会があったのは、確か大学生の時で東大寺を見た後に行く予定だったのですが、一緒に行った友人に「奈良は酒処で酒蔵の見学を兼ねて飲み放題!(飲み放題ではないです笑)」と聞いてしまって、ついつい付いて行ってしまって後悔はしてないのですが、ずっと心の片隅に20年以上引っかかていた場所でした。是非、行ったことがない人は行って欲しいです。最後に少しでも臨場感を味わってもらえたらと思って、とても短いですが動画も上げています。いいね!とチャンネル登録してもらえたら励みになります。よろしくお願いします。デワデワ。

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