木曽駒ヶ岳・後編
木曽駒ヶ岳の後編です。こちらに初めて訪れた方は、まずは前編を読んで頂きましたら!
前編は、ちょうどキャンプ地に着いたところで終わっていたと思います。今回のブログ1枚目の写真は、前編最後の写真とは違うアングルでの写真を使用しているのですが、真っ白でほとんど違いを見ることはできませんでした😭そして、ここからはキャンプ地での事と下山の事を書いていこうと思います。ピストン登山(行きと帰りが同じルートの登山です)であれば、普通は下山の事はほとんど書かないのですが、何せ1日目が真っ白なためどんな山なのか?全く伝わってないと思い、下山で山の雰囲気が伝われ〜!という心情です。
12時30分頃にテント場(頂上山荘)に到着して、雨が少し弱まって濃霧の状態だったので急いでテントを張り、昼ごはんにカップラーメンを食べて近くの山小屋でビールを購入。山で冷えたビールが飲めるって最高です。確か350ml缶で600円か700円だったと思います。高く感じる人もいるかもしれませんが、山では相場の価格と思います。実際、荷物を背負って登れば「ありがてぇ〜」と感謝を言いながら払えると思います。
昼ごはんを食べてビールも飲み、本当は山頂に行きたかったのですが外は真っ白で登ったところで視界はゼロ、テントの中でゆっくりと眠ることにしました。なぜか高山では空気が薄い事が関係するのか意外と眠たくなってきます。ウトウトとしている間も天気が悪い中に続々と人が集まり、テントを張っているであろう外音を聞きながら過ごしていました。すると突然、歓声のような音が聞こえたのでテントの外を覗くと霧がさぁっーと流れていき、突然に晴れ間が現れました。
そうそう、ちなみにテント泊でも幕営料が必要です。緊急的な場合を除き、山だからと言ってどこでもテントを張っていいわけでもありません。テント場によって金額もルールも違います。ここでは、当時は1人1200円でトイレ代と水代が込みでしたが、コロナ禍やヘリの運送費などで値上がりしているようです。下記にリンク先を貼っておきます。仕方ないことですが、結構値上がりしてます😭
綺麗に晴れ渡ってくると、ちょうど夕暮れ時で山頂側の方が赤く染まり始め、僕と同じ様に引き篭もっていた宿泊者が光のある方向へワラワラと取り憑かれたように集まって行く様子は、異様でありながら神々しくもあって、その群衆に釘付けになっていました。人間にとっては不条理に姿を現す自然の美しさに改めて感動したひとときでした。
さて感動も束の間、山の夜は早いので火が沈む前には夕ご飯の準備をしていきます。雨が降ると大変なのですが、天気予報で当分は雨は降らないようなのでテント前で調理です。日帰りの場合は簡単に食べれるものを用意しますが、山キャンプではちょっと頑張ります笑。今回はアヒージョで、ワインも少し持ってきているので優雅な食事です。〆は、ご飯を炊いてカレーを食べました。山でお米を炊くのは、なかなか手間なのですが練習がてらに挑戦しています。高山では沸点が低くなってしまうので、十分に水に浸からせてから炊いて、火から下ろした後もしっかりと蒸らしていかないと芯が残りやすいのですが、結構上手くいきました。とは言っても、周りの皆さんもなかなかの料理をしているようで、最近の登山者は女子力高い人が多いとしみじみしながら、真っ暗になる前に片付けも済ませます。
日が完全に落ちたところです。写真では明るく見えますが、実際はとても暗いです。撮影時間は19時15分ぐらいでした。テント場の人も自分のテントに入って照明を焚いてそれぞれの時間を過ごしている中、そのテントの光が幻想的でとても美しい時間でした。
で、これが5分後です笑。山の天気はコロコロ変わるので、美しい夜景や星空が見られたら本当にそれはラッキーなことで、この日も夜中に何度も起きて夜空を確認しましたが、結局星を見ることはありませんでした。重いレンズを背負い登っているのですが、仕方ありません。あと山の夜は早くて20時ごろには、みんな眠りに就く感じです。静かにしましょう!
で、どうですか?朝は青空が現れました。山の気まぐれに感動しっぱなしです。昨日は霧だったので山頂に登るのを早めに諦めて、次の朝に賭けたのがよかったです。折角なので山頂は登っておきたいので、ちょっと安心しました。
山頂からは、昨日から泊まっていたテント場を見渡すことが出来ます。左上のカラフルな点がテントです。ちょうどテント場が山と山に挟まれた谷のような場所で、テントの上を雲が右から左に流れています。
山頂は岩場でした。山頂は結構風が強くて、次から次と雲が流れてきては去っていきました。昨日が、真っ白だったので青空が見えたのが嬉しくて笑、流れる雲を動画に撮りながら結構いたのですが、さすがに寒くなってテント場に下山しました。動画は…近々…アップします…気長にお待ち下さい🙄
帰りは、散歩がてらに違うルートで遠回りしながら帰っていると濃ヶ池の方から来た二人組の登山者から「こっち側のルートをあっち行くと熊が出たらしいよ!」と言っていて、帰り道のルートではなかったのでよかったのですが、下山は熊鈴をしようと気付かれないように思いました😅
7時50分ぐらいにテント場に戻ってくると、かなりのテントがいなくなっていて、皆さん下山を開始していました。取り敢えず、お腹が空いたので朝ごはんを作ってコーヒーを飲んで、ゆっくりと過ごしながらテントなどを片付けました。すこし曇っていますが、このまま天気が続きそうだったので、昨日見れなかった登山道をゆっくりと眺望を楽しみながら帰りたいと思います。
逆走になってしまいますが、まずは中岳です。
中岳からテント場です。昨日は、全く見えなかったのでこんなに近かったとは!そして、向かいの山が標高2,956mの木曽駒ヶ岳の山頂になります。よく見ると写真を撮り忘れた駒ヶ岳神社の祠が見えます。
中岳の山頂です。ここも岩場があり、写真スポットになっていました。
あとはロープウェイの千畳敷駅に向かって降りていきます。写真の真ん中ぐらいに、オレンジの建物がロープウェイの駅です。ちょっと曇っていますが、高山の眺望がとても綺麗です。森林限界を超えているので、登山道のトレースも見ることもできて、本当に来て良かったと思いました。
体力的にも時間的にも余裕があったので、ちょっと寄り道で「伊那前岳」まで行くことにしました。「乗越浄土」から30~40分ぐらいのところで、写真のような稜線を歩けます。このような稜線を関西ではなかなか歩けないので、貴重な体験でした。
この時間は、日帰り登山客とちょうどすれ違う時間のようで、登る人と降る人が譲り合いながら登山していました。今日も天気は良くはなかったのですが、昨日はさらに天気が悪かったのですれ違う人はほとんどいなくて、沢山の登山者を見ると改めて人気のある山だと気付かされました。
夏休みなど繁盛期なら、きっとここ大渋滞だと思います。登る機会があるときは、ロープウェイの時間もありますし、ちょっと時間の余裕を見て登山した方がいいと思います。
あとは分岐点の「乗越浄土」からロープウェイ駅の千畳敷駅におります。この辺りも昨日は霧で全く視界がなかったので、改めてこんなところを登ってきたのか?と思って降りていました。ちょうど千畳敷を右へ左へと登っているのだと思いますが、結構キツイ登りだとおもいます。昨日は前も見ても後ろをみても白いだけで、ひたすら足元を見ながら登っていたので新鮮な気持ちで楽しく下山しています。楽しかったな😊
と言うわけで12時50分ぐらいに無事にロープウェイの駅まで降りてきました。写真を左に上がると駅があります。前編のスタート位置です。こう見ると千畳敷は本当にダイナミックな風景だと思います。ちょうど写真の真ん中のグレーの筋が登山道で、そこを降りてきています。本来なら、この景色を見ながら登っていくのでしょうが下山後に見ることになっても、ちゃんと山の景色を見ることが出来ただけラッキーだったと思います。天気が良ければ映え写真が撮れると思いますが、これはこれで良しです。登山をやるようになって、抗えない天気の気まぐれと付き合うことで少しだけ寛容になった気がします笑。
最後に…タイムラプスを撮っています。ちょうど夕方から夜に掛けての動画です。このタイムラプスを取るために532枚の写真を撮ってます。意外とかっこよく撮れています!ぜひご覧下さいませ!